精油なしの手作り化粧水:分量と保存の確認点

精製水とグリセリンで化粧水を作るときは、使う原料の濃度、少量を量れる道具、開封後の保存条件を先に確かめましょう。精油を入れない配合でも、すべての肌に合うわけではありません。赤みやかゆみがある日には、新しい手作り化粧水を試さず、必要に応じて皮膚科へ相談してください。

化粧水の材料を量る容器と、針のない計量器具を並べたイメージ
少量の材料を量れる器具と、洗浄方法が分かる容器を用意しましょう。

精製水と85%グリセリンの配合例

材料販売店tecoloの「植物性グリセリン100ml」は、グリセリン85%を含む化粧品原料です。同店の商品ページでは、精製水またはフラワーウォーター100mLに、この原料を小さじ4分の1程度混ぜる用法を案内しています。香りを加えない場合は精製水を選びます。

小さじ1杯を5mLとすると、4分の1は1.25mLです。作る量を減らす場合は、水とグリセリンの両方を同じ割合で減らします。水だけを減らすと配合が濃くなります。

同じ原料で量を減らす場合の投入量
材料販売店の配合例5分の1の量にする場合
精製水100mL20mL
同店の85%グリセリン原料約1.25mL(小さじ4分の1)約0.25mL
投入する体積の合計約101.25mL約20.25mL

合計は材料の体積を足した目安です。容器は混ぜる余裕がある大きさを選び、混合後の容量は目盛で確かめてください。肌に塗る量は、この表の数値から決めないでください。原料そのものが85%なので、「原料を1.25mL入れる」ことと「純粋なグリセリンを1.25mL入れる」ことも異なります。濃グリセリンなど、濃度が違う原料にそのまま置き換えないでください。

0.25mLを量るには、その量を読める目盛のある化粧品原料用の計量器具が必要です。滴の数や家庭の食事用スプーンで置き換えたり、読みやすい大きな目盛まで増量したりしません。量れない場合は、配合済みの化粧水を選ぶ方法もあります。

材料を混ぜる前から、使用後までの手順

  1. 材料を確認する:化粧水に使える精製水、化粧品原料用のグリセリンを選び、濃度と使用期限、開封日を確認します。掃除用や機器用の水を、表示を確かめずに代用しません。
  2. 容器と道具を準備する:手を洗い、作業台を清潔にします。容器やキャップ、計量器具は製品が指定する方法で洗浄し、十分に乾かします。熱やアルコールへの適合が分からない容器には、自己判断で煮沸やアルコール処理をしません。容器の素材と手入れの確認点も参照してください。
  3. 別々に量って混ぜる:上の表の水とグリセリンをそれぞれ量り、清潔な容器に入れて均一になるまで混ぜます。元の原料ボトルへ完成品を作り込まず、取り出した余りも原料へ戻しません。
  4. 使う人と日付を記す:完成品には材料名、投入量、作成日、使う人、確認した保存条件を書きます。原料のボトルには、その原料を開封した日を残します。
  5. 肌と容器を清潔に保つ:肌に異常がないときに少量から使い、容器の口に指や肌を触れさせず、使用後はすぐ閉めます。赤み、かゆみ、刺激が出たら中止して洗い流し、症状が続く場合は受診してください。

目のまわり、唇、傷のある部分には使いません。少量で異常がなかったことを、その後も肌に合う保証にはしないでください。詳しい確認方法は肌に使う前の確認と異常時の対応へ。

原料の開封後目安と、完成品の保存期間は別

健栄製薬の精製水は、開封後は速やかに、1週間程度で使用するよう案内されています。殺菌成分が入っておらず、開封時に雑菌が入ると微生物が増える可能性があるためです。これは同社の精製水の目安で、混ぜた化粧水が1週間もつという保証ではありません。

製品表示を確認する対象を分ける
対象公式表示の例取り扱いで気をつけること
健栄製薬の精製水開封後は速やかに使用。直射日光の当たらない冷所に密栓取り出した液を戻さず、開封日を残す
健栄製薬のグリセリン(化粧品用)約85%含有。直射日光を避け、涼しい所に密栓原料の保存条件を、混合後の化粧水へ転用しない
自分で混ぜた化粧水材料・配合・容器・作業環境で変わる冷蔵や原料の残り期限だけで、安全な日数を決めない

購入した原料と作り方に対応する保存条件を販売元へ確認し、使い切れる量だけを用意してください。条件が確認できなければ作り置きせず、完成品の化粧水を選びましょう。作成日を新しくしても、すでに開封していた精製水の使用目安が延びるわけではありません。

保存中ににおい、にごり、沈殿などの変化があれば使いません。見た目やにおいに変化がないことだけでも、品質を判断できません。継ぎ足し、浴室での保管、外出時の持ち歩きは避け、子どもが触れたり飲料と取り違えたりしない場所で管理してください。

精油・フローラルウォーターを加える前に

精油は水に溶けにくく、グリセリンに溶けない精油もあります。AEAJは2020年の使用法見直しで、この点を注意点として挙げています。精製水とグリセリンを振り混ぜただけの液へ精油を足す方法は避けてください。少ない滴数や、使用直前に振ることだけでは均一な分散を確認できません。

顔に残る化粧水に香りが欲しい場合は、肌用として配合された完成品を選ぶ方法があります。フローラルウォーターも、肌にそのまま使える表示、成分、開封後の保存条件を確認してください。精製水の代わりに混ぜれば、元の製品と同じ期限になるわけではありません。フローラルウォーターの成分・保存条件の比較で製品ごとの違いを確認できます。

乾燥やひりつきが続くときは、グリセリンや香りを増やす前に、新しい配合を試すのをやめましょう。手作り化粧水を肌荒れの治療に使わず、受診の際は使った材料の容器や表示を持参すると相談に役立ちます。

出典・製品表示

確認日:2026年10月23日。配合例は記載した原料の用法、保存条件はそれぞれの製品についての案内です。購入時のラベルと最新の案内も確認してください。